聖剣に選ばれ、女神の加護を受けて戦う人族の守護者。
その聖剣は勇者の資格なくば持ち上げることすら適わず、
かつて人類を勝利に導いた勇者の死後、長らく祭壇に祀られたままとなる。
それから千年の時が流れ——
異世界から訪れた少女アリアに導かれ、
ただの村人だった少年アキラが聖剣に選ばれる。
「女神の加護」を受けた勇者アキラは、
王国の人々を守るべく聖剣を振るった。
しかし勇者アキラの活躍により人族の勝利が見え始めた頃、
突如として彼は「女神の加護」を失ってしまう。
人々からの失望と、自らの無力への絶望に塞ぎ込むアキラ。
そして王都が襲撃を受けたその日、
アキラはアリアを守るために魔族に立ち向かい、
その命を落とすのだった。
「堕ちた英雄」と呼ばれる勇者アキラの死後、
聖剣を手にした者はまだいない——。