めちゃくちゃ自分好みでした! 傑作です!
二人の気安い関係から繰り出されるコメディと、惹かれあっていく様子を描いたラブと、そして感性の違いが引き起こすシリアス。
クスッと笑ってしまう軽い語りと、心に訴えてくる重い文章が紡ぐ物語は、面白くて、ニヤニヤして、そして苦しくなりました。
情緒がジェットコースターでしたよ。
「恋」「好き」「普通」
私もそういったものが全く分からない人間のため、主人公にはすごく共感しましたね。
不器用でもどかしいけれど、それでも真摯に一歩を踏み出す姿には応援したくなりました。
早く続きが読みたい!
緑黄色BEAVER
子供と大人の狭間で想いを、悩みを抱える男女の人間らしい不器用さの描き方がとても素敵。彼なら、彼女なら……と。
隣にいてくれる人との送る日々の温かさとぶつかる悩みの冷たさの温度差、胸に残る。“特別”な人のために走る主人公、大好きです。
零ちゃん
読み終えて思ったことは、
「また1つ素敵な大学生モノラノベが生まれた」でした。
大学生モノの、子供のように純粋でなく、大人と言えるほど賢くない中で、
頭と心で導いた想いを大切にする感じが好き。
最初に読み始めた時は藤宮光莉ちゃんを、
あざとくてうざかわな小悪魔後輩で距離感や言動が楽しい子だと思ったけど、
読んでいくと彼女の人懐っこいけど臆病で、守ってあげたくなるのに守ってほしくもなる、
こんな子が側にいて欲しいと思うくらいスゴく魅力的でスゴく好きになった。
みきみき
自身の感情に悩む姿がとても切なくて、心に抱える痛みが直に伝わってくる作品でした。
相手をもっと知りたいし近づきたい。けれど踏み出して築いてきた関係性を壊したくない、
期待と不安の入り混じった心理描写がリアルで、大切にしたいのに傷つけてしまう2人の姿に胸が苦しくなります。
空っぽで満たされない光莉の心が悠と過ごしてきた日々によって温かいもので満たされ、名前の分からない感情が芽生えていく描写に読み手も救われていくような気持ちになりました。
お互いが抱える過去とどう向かい合って答えを出すのか、そして新たな一歩を踏み始めた2人の関係がどう変化していくのか、先の展開がとても気になります。
りょーちい
"恋"とは何か?"好き"とは何か?
その答えを考え続ける大学生二人の不器用で焦ったすぎるけど最高の青春物語。
流石金賞作品、凄くおもしろかった!
"普通"のラブコメなんかではない、それでも読み終わった後の満足感は凄いラブコメでした!
MATSUNAO
予想はしてたけど自分にとても刺さる作品でした。
面倒なふたりが抱える寒さと重さ。ただ時折挟まる主人公の寺田と藤宮による小粋な言葉の応酬が清涼剤みたいになってて良かったです。
かぜなり
ヒロインと主人公の関係が凄く好きな作品でした。
タイトルにあるように「恋」と「好き」がかなり作品に関わってきましたね。
読んでて主人公の生き方、ヒロインの生き方が好きになってきました。
好きな人がいて、相手に上手くアプローチできなかった人は体験した事があるかもしれない「今なんで私は◯◯が好きなのか」に似た雰囲気があるので、今そんな感じの人には絶対に刺さる作品だと思います。
冴えないゆき
とても良かったです。
「普通」って誰から見た普通なの?
目には見えない気持ちを行動(行為)以外で証明する方法はあるのか?
を今後どう表現してくれるのか楽しみです。
悠と光莉の少しずつ縮まっていく距離、それに従い居心地の良い場所であり今の関係。
名前が付いたら否応なく変わってしまう関係を壊したくなくて進めない様が丁寧に描かれていたと思います。
光莉の事情はともかく悠の事情はなかなか受け入れるのが難しいかもしれないのでどのタイミングでどうやって打ち明けるのか、それを知った光莉がどう答えるのか気になります。
こういう題材を扱ってくれる事で実際悠みたいに悩んでいる人には「自分はこれに当てはまる(かも)」と気付きを与えてくれるだろうし、知らなかった人にも「そういう人がいる」という事を教えてくれると思うので最後まできっちりこの物語描ききって欲しいです。
梨遠
これは物凄い作品が出てきたなと思う。ただのラブコメではない。
最初のページからして「普通ではない」物語であることはすぐにわかった。正直、ドキドキしながら読みました。
「好き」がわからない主人公。超絶可愛いヒロイン。
二人とも大きなトラウマを抱えており――なんというか、僕もいろいろ昔のことを思い出してしまった。
不器用な二人の心の距離がほんの少しずつ近づいていく様子が丁寧に描写されていて、美しかった。
重い雰囲気が続くのかと思ったらコメディ的な雰囲気になり、と思えばまたシリアスになったり。バランスが良き。文章も綺麗で、超読みやすかった。
小説を読み慣れていない人にもおすすめできる。あと、キャラがみんないい感じでした。
印象的だったページがあまりに多すぎて。感情を激しく揺さぶられるシーンが多すぎて。「この作品は僕のために書かれたものなのかな」と錯覚したほどです。
ネタバレが怖くてどう書けばいいのかわかりませんが。ラストシーンまで完璧でした!まだ余韻が残ってる。
そして「参考文献」の文字。著者の北条連理先生はじっくり調べこんでこの物語を書いたのだろうなと思います。
本当に、圧巻でした。想像より美しく素晴らしい作品でした。
こんなに心を揺さぶられる作品はなかなかない。大ヒットしてほしい!
瀬川二十一
何もお互いについて知らないはずなのに、たったひと言ですべてが通じた気になって、同じ幻想を見てしまう。
歪で心地よい関係性が丁寧に綴られていて、冬なのに寒さを感じないでいられた。続きも期待。
一人の少年と一人の少女がいたとき、その関係性が身体的接触を含む恋愛関係に落ち着くことが「普通」とされているのはなぜなのだろう。
「普通」なんて結局のところ、そのひと一人ひとりによって違うはずなのに。私にもそんなことを考える夜はあり、その思いに温かく寄り添ってくれるような一冊でした。今後の展開も楽しみにしています。
菅谷理瑚
はっきり言って、最初はよくある感じの展開だと思いましたが、この作品の本番はもっと先にあって読めば読むほど面白くなっていきました。
同時に自分自身も色々と考えさせられて大満足でした。オーバーラップ文庫はファンタジー系のイメージが強かっただけに、この作品は自分に衝撃を与えてくれました。
sasuke
今の季節に読むと色々と考えさせられるような、物語に薄らと雪が掛かる感じの読み味でした
ここでの雪は、風景に花を持たせるようなものと定義します。
普通とは私たちにとって一体何なのかを問う一冊だったなと感じました。
一言で表すなら、日常に身近に問題を抱えている人がいるのかと改めて認識した体験でした。
私たちが生活している中で、極々普通に溶け込んでいて、わからないことが多いのかなと感じました。
外面は私たちと何ら変わりのない姿、けれどこの本を読む私たちは彼の内面まで見えているからこそ感じるものがありました。
沙望
美しい冬の情景描写とともに、繊細な大学生男女の恋物語を楽しませて頂きました。
孤独感を抱える男女が徐々に惹かれあい、不器用ながら手探りで「恋」を恐る恐る進めていく様子が良かったです。なんだか心に染みました。
これからの春夏秋冬を主人公・寺田悠とヒロイン・藤宮光莉がどのように歩んでいくのか非常に楽しみです。
登場人物の内面が丁寧に描写されており、リアリティもあるため幅広い読者層に受けそうな内容だと思いました。ラノベの新境地を開拓する作品だと感じました。
amegahare
過去に忘れられないことがあり、今も拗らせ続けている悠が、かわいくて人気者の後輩・光莉と出会い関わりあっていくお話。
『普通』とは何か、何をもって『普通』とするのか。
過去の出来事から人と関わり会うのが苦手になってしまった主人公。
それとは逆に、人気者で自分なりに周りと上手に生きようとしているヒロイン。
それでも『寒い』と言った言葉のように、悠と光莉の2人だからこそ分かるものがきちんとふたりの間にある。
主人公とヒロインの性格が違いながらもどこか似ていて、二人の中で言葉にしないながらも分かり合えるものを感じ取りあえる、そんな関係性がとても心地よかったです。
『普通』という言葉が人を絡めて動けなくしている作品でもありました。
最後にはあのような形の終わりもよかった。これからの二人を見届けていきたい、そんな終わり方でした。
はくさい
普通の恋愛ができないことで囚われ続けている主人公と、家族から愛されず信頼に足る友達もいない心がどこか空虚なヒロインの物語。
深く踏み込めば関係が壊れるかもしれない心情が細かく描写されており圧巻でした。普段ラブコメを読む人もそうでない人も読んでほしいと強く思います。
全体的に暗い背景の物語でしたが、コメディタッチな会話が合わさったことで、とてつもなく面白かったです。
あおい
読み終えて真っ先に感じたのは「これは、とんでもない作品が出たな」といったものでした。
青春・ラブコメ好きには絶対に読んで欲しい……個人的にぶっ刺さった作品でした!
「普通」の恋が出来ずに初恋を拗らせた寺田悠が、ひょんなことからあざと可愛い後輩・藤宮光莉と出会ってしまったことから始まる、不器用で等身大の青春物語。
キャラ同士のやり取りや地の文は所謂「普通」の青春ラノベなんですが、そこに加わる軸の部分がその普通を覆している作品でした。
感情というものは曖昧で、だからこそ「言葉」によって定義付けして形を作ろうとする。でも、一意に「言葉」では言い表せない感情も存在していて。
そんな「言葉」が持つ曖昧な定義が、二人の恋物語を素敵な物語へと形作っていました。
そもそも「普通」の青春ラノベとはなんぞやという話ではあるんですけれども、それもまたこの作品のテーマでもある「普通の恋とは」に通ずるものがありますね……。
あらすじや題名から一筋縄では行かない青春作品だなぁとは思っていましたが、ここまでとは……。
あらすじや題名が気になった方はぜひ手に取って読んでみてください!オススメです。
mag
恋の定義の違い、ズレた二人だからこその付かず離れずの距離感、分かっていても雰囲気に出てしまう好きな気持ちがもどかしかった。
貴志貴志
この恋はしんどい。
過去の恋愛経験から、好きの数だけ思いを返せない寺田くんと秘密はあるけど普通な恋愛感覚を持つ藤宮さんの物語。
お互いの踏み込めない距離がすごいリアルでした。面白かったです。
ははははは
単館系邦画のような良質なエモ。アセクシャルというテーマで描かれる、恋愛と一口に言えない二人だけの関係性に、とにかくやられました。
「言葉は型を持っていて、頑なに固い」/「言葉にすることは型に入れて形にすること」、言葉に対する捉え方の違う二人が「寒い」という″言葉″で言外の感覚を共有する出会いがとても美しかった。
読者だけが知る互いの過去に、中盤、光莉は「鍵をかけ」て現状維持を決意するがラスト、二人の過去を暴くものでなく、前に進むために「合鍵」は渡される、美しすぎるテーマ回収でした。
「恋愛」という型に入れるには言葉の柔軟さが足りない、二人だけの関係性を完結まで追いたいと素直に思える作品でした。
永原はる
すーーっごいよかった! 「普通」ってみんな簡単に言うけれど「普通」ってなんだろう?
それぞれが内面と向き合い、本当に欲しい「何か」を真剣に求め合う素敵なお話。この時代だからこそ生まれた傑作です!
主人公、ヒロインともに葛藤が痛いほど伝わってきました。それぞれに違った悩みを抱えたもの同士。
完全に分かりあうことはできないのかもしれないけれど、お互いぶつかって歩み寄って、尊重しあえる関係になってほしいです。続きが待ち遠しい。
金石みずき
忖度抜きに面白い。個人的にはより重く、面倒くさく、ドロドロしてくれると嬉しい。
先輩後輩の関係性を描いた作品が大好きなので刺さった。遠慮はしないけど配慮はする光莉のいじらしさがたまらない。
表から見ているとフレンドリーな光莉と、ザ・ぼっちな悠で正反対。でも裏側では過去の傷ついた記憶に翻弄されるという共通点を持った二人。
今はまだ疼く傷跡が、二人でいることによって気にならなくなっていけばいいな。これからも悠と光莉の面倒な関係を楽しみにしています!
リク
ラブコメにおける「普通」を根本から覆す作品です。恋愛における「普通」とはなにか考えさせられました。
ライトノベルなのにいい意味でライトじゃなかったです! 一歩踏み出す勇気を貰えました!
ストーリーはアセクシュアル(性的欲求を抱かない)の主人公の寺田悠とヒロインの藤宮光莉が過去のトラウマを乗り越えていく作品です!
小説として書きにくいテーマに大胆に切り込んだなという印象です!「普通」じゃないからこその展開も見所です!
時事ネタも扱っていて読みやすかったです!周りのキャラがいい味を出しているように感じました!
二人の今後が気になります!次巻も期待してます!面白かったです!
赤松奏
和田と悠の会話が、面白かったです。
お互い、嫌味というか、毒づき合うところもいい性格が出ていてよかったです。
「好き」だったり「恋」だったり「普通」は人それぞれ定義が違うから、違ってもいいと少し思いました。
光莉の、悠の言葉や態度で割と心理をわかってしまっているからここまで拗れてもどかしくなってしまったのかと思いました。
でも、この2人だからこそ、早く読み切りたいと思えたのだと思います。
かえで
めちゃくちゃおもしれぇ!!というか、傑作!!
マジで上京組オンラインで割と全てが自分に当てはまるので読んでいてスムーズに読めるし、すごく共感できるストーリー性があった。これ、主人公が苦手なタイプの人もいると思います。正直、自分も最初は同族嫌悪しながら読んでいたんですけど、どのキャラクターも憎みきれない性格をしていて、結局好きになってしまいました。素直じゃなくて捻くれていて高校の頃の恋愛を引きずっている悠。
人気者で猫を被りつつ、生きている光莉サークルのまとめ役でイケメンの和田など、どのキャラも普段見せる顔と裏の顔のギャップがあって人間らしかったです。ストーリー展開も過去に起因したことが、今の恋愛事情に影響してくるもので、とあることをきっかけに少しずつ距離を詰めていく大学生らしいラブコメに仕上がっていたと思います。ただ、大まかな過去の内容や光莉の詳しい家庭環境などは描かれておらず、一般大衆にとって普通であることが、誰かにとっては普通じゃない。そんな、朧げで掴めない何かが軸に恋愛を描いていました。
龍聖
特設サイトTOPへ戻る