さがら 総

『生活保護でガチムチ支給!』
 このインパクトに勝てるライトノベルを、お世辞でなしに思いつきません。
 前作もアレでアレでしたが、アサウラさんはホント攻めてるなあ! と誰もが思うことでしょう。アサウラさんのアサウラさんたる所以です。
 おそらく普通の人がこの作品に抱く感情は、笑いが6割、感心3割、やや引き1割ぐらいの配分なのではないかと思います。というか、ぼくがそうでした。最初に爆笑して次に感心して最終的に半笑い、みたいな。
 とんでもない飛び道具を持ってきたぞ、と気楽に読み始めたのを覚えています。
 ところがどっこい、気がついたら手に汗にぎりながら最後のページまで到達していました。絶賛仕事中なのに。やばい。もうこの汗は違う汗だ。やばいやばい。
 生ポアニキには、確かに笑いがあります。でもそれ以上に、夢がありロマンがあり哀しみがありラブがありました。一発ネタのキワモノではまったくないのです。
 いわば、少年の成長と恋を描いた感動巨編なのですね。パッと見のインパクトのみならず、中身で勝てるライトノベルもそうそうないのではないでしょうか。完敗です。
 この作品、ガチムチアニキだけじゃないんだよ! と声を大にして言います。ヒロインもかわいいよ! でもアニキもかわいいよ!  続き、読みたいです!