秋葉原ダンジョン冒険奇譚

story

秋葉原ダンジョン――それは秋葉原のラジ館跡地に突如出現した新興ダンジョンである。
ダンジョン内部はマナに満ち、銃火器・精密機器が作動せず、魔法が存在する摩訶不思議な空間。モンスターが闊歩し、危険と隣あわせなさまは、まさに「ファンタジー」であった。そのダンジョンに新たな発見とスリルを求める”冒険者”たちは、日がな探索に明け暮れていた――。
「走れ、走れぇえええええ、捕まったら終わりだぞッ!」
主人公祥真(ショウマ)と莉央(リオ)は、夏休みを利用しダンジョンに潜る高校生。これは2人のひよっこ冒険者が、小さな出逢いを切欠に、伝説の冒険者へと登り詰めるささやかな第一歩。秋葉原を舞台に、日常とファンタジーの交錯する新感覚ヒロイックサーガ、開幕――。

characters

榮倉 祥真(えいくら・ しょうま)

榮倉 祥真(えいくら・ しょうま)

「・・・おもしろくなってきたね」
主人公。顔立ち自体は端正だが、ド天然な性格と女性に対する興味のなさからモテとは縁遠い生活を送っている高校一年生。物事をあまり深く考えず反射で動きがちなところがある。幼少時の記憶が欠落しており、人との接し方を感覚としてうまく捉えることが出来ず、ズレた言動を取ってしまうことが多い。

丙上村 莉央(ひのむら・りお)

丙上村 莉央(ひのむら・りお)

「だぁが断る! 小生はダンジョン界最速を目指しているのだ」
祥真のダンジョン探索における相棒。非常に巨漢の持ち主で周りからは畏れられがちだが、きわめて常識人で、節度や礼儀はきちんと守り言動はまとも。他人の考えや心を読むことに長け頭の回転も早く、冒険者歴こそ祥真に劣っているものの、パーティーでは実質的なリーダーを担っている。

アーシェラ=シャリフ=ムザッファール

アーシェラ=シャリフ=ムザッファール

「強敵相手でも真っ向から挑み、勝利するまでです」
極度の運動オンチ、なにもないところでしばしば転ぶドジっ娘。15歳。実は東欧の某国の姫君である。誰に対しても柔和で腰が低いのだが、一度これと決めたことは梃子でも動かさない頑固さも持っている。ダンジョン探索は初心者も初心者だが、持ち前の頭の良さと一途さでメキメキと成長していく。

クリストール

クリストール

「来る・・・・・・凌ぎ切るぞっ!」
アーシェラの付き人として常に行動を共にしている。銀色の長髪に銀の瞳を持ち、切れ長の鋭い眼差し、顔立ちは彫刻のように整っており、鍛え上げられた筋肉のしなやかさ。それらが合わさった芸術的と称される。ダンジョンに関する知識は皆無だが、戦闘技術はピカイチを誇る。